風髑髏にハマりました。（ネタバレだらけ）②

①の続きです。

続くシーンとしてやはり特筆すべきは橋本じゅん劇場でしょう。カンカンと刀を打つ全身傷だらけの鍛冶屋贋鉄斎（橋本じゅん）は本当に面白くてですね…。「美しい…刀とはまっこと美しいボーーーーノ！！！！」と言いながら自分の身体を切り刻むんですね。安土以来久々に会った捨之介（松山ケンイチ）に「今の名前は…L？」と聞く贋鉄斎と狼狽て「違う違う！」って訂正する捨之介との掛け合い個人的にめちゃくちゃ好き、橋じゅんさんのアドリブなのかなんなのか分かんないけど客席ここでめちゃくちゃウケる。「人を斬るための剣を作るのはもう御免なんだよ、俺はもう心の砥石を捨ててしまったんだ、それに今の私は鍛冶屋ではない、蕎麦屋だ」→「パスタ！ボーーノ！！！」→「パスタになんとなく似た食べ物蕎麦に出会った蕎麦ボーーノ！！」→「そこには男のコがいるのかい？？その刀打ってみるのも面白いかもしれないな」の流れがめちゃくちゃ楽しいですね！！！好きです。

そして場面は変わり白い彼岸花、空には大きな月、そこに佇み赤黒く細長い笛を吹き鳴らす白装束を纏った蘭兵衛（向井理）のなんと幻想的なことか。襲ってくる鉄騎兵らに「やめろやめろ、こいつはこの世とあの世の端境で鳴く縁切り笛だ。あんまりこいつを鳴かせるな」とだけ言い放って戦う蘭兵衛……「時は流れ夢も流れだけど愛は残る〜」という後ろで流れる歌も印象的でこれに被さるように「野心に生きるは遅すぎる」「女に生きるは初すぎる」「夢に生きるは切なすぎる」「過ぎたる我が身の忘八稼業」「粋じゃねえよなあ」っていちいち決める蘭兵衛がどれほど美しいことか！、！！！！！「安くはないぞ、天魔王」と残して漆黒の髑髏城に姿を消す白装束、あまりに美しく不穏でギュウンってなりました、そしてここで１５分休憩！！！！タイミングが最高すぎる！！！！！！！！（第一幕終わり）

補足1

狸に化けたり豊臣に取り立ててもらおうとしたりすぐ裏切ったり髑髏党は嫌いだけど自分のことが第一ですぐ出たり入ったり忙しい三五、人間らしすぎて好きです、可愛い。

補足2

書こう書こうと決めてたのにすっかり忘れてた、兵庫（山内圭哉）と磯平の再会シーンの面白さ。磯平が兵庫を村へ帰そうと躍起になるも兵庫は磯平のことを知らないおじさんとしらばっくれるししまいには浣腸までする、この流れまではどの髑髏城も一緒だけどそのあとの取り繕い方が風髑髏はめちゃくちゃ面白くて大好きです。

「わ！！このおじさん、怪我をしてる。具合が悪いみたい。大変、体液が出ちゃう。みんな、このおじさんを山に帰してあげて。急いで急いで、体液が出ちゃう。急いで急いで、体液が出ちゃう。急いで急いで、体液が出ちゃう。」この体液っていうのアドリブだったら山内さん天才すぎるなって思う、絶妙に面白い。これに続いて「とにかく俺はやるからな、太夫（田中麗奈）！見ていてくんろ！」の「くんろ」の誤魔化し方も好き。「くんろ…くん…ろ…くんろっ！！この葉っぱくんろ！！こんなくんろい（黒い）葉っぱ初めて見た。これは毒だ！もしくは排気ガスだ。でもそれは有り得ないからこれは毒だ。待ってて太夫、今から駆除するものを持ってくるから。ついでに薬も飲んでくるから。」って山の方に逃げる兵庫最強だったし「毎回変えなくていいんだよ！」ってキレる二郎衛門（生瀬勝久）も最高でした。

補足3

風髑髏また観に行ったんですけど贋鉄斎の「今の名前は…L？？」のあとに「そんじゃ、たいらの…」って言ってたのに気付いてめっちゃ笑った。清盛〜〜〜！！

続く